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①検診などで尿検査異常が指摘された方の精密検査の必要性
検診で指摘され精密検査を指示される尿検査異常は以下の事が考えられます。
<<尿タンパクがある場合>>
尿タンパク1+以上が長く続く事は末期腎不全への進行だけではなく、心筋梗塞などの虚血性心疾患の原因となる動脈硬化の重要な危険因子でもあります。
尿タンパクがあってもネフローゼ症候群や急性糸球体腎炎などの全身浮腫を起こす疾患を除き末期状態になるまで自覚症状がありません。
下図に示されるように尿タンパクが増加してくると腎臓病の自覚が無いまま徐々に進行し末期腎不全になるリスクが高くなります。
尿タンパクは疲労や姿勢による影響で偶発的に出るものもあります。また他の疾患(高血圧や糖尿病)の影響で出るものもあります。原因を精査する事でどのような治療をするか変わってきます。
尿検査で尿タンパクが出ている時には腎臓自体に病気(慢性糸球体腎炎など)が隠れている可能性があり、腎生検(腎臓の組織を採取してする検査)をした方が良い事もあるので、必要性に応じて腎生検が可能な施設へ検査の紹介をさせて頂いた後、結果をふまえ当院で治療致します。
<<尿潜血がある場合>>
尿を作る経路(腎臓→尿管→膀胱→尿道)のどこかで血が混じっていると思われます。
腎臓から血が出ている事を疑わせる場合は腎臓自体に病気(慢性糸球体腎炎など)が隠れている可能性があり、腎生検(腎臓の組織を採取してする検査)をした方が良いかを判断し、必要時腎生検が可能な施設へ紹介致します。
それ以外の場合は腎臓以外の尿路結石や細菌感染年齢によっては悪性腫瘍の可能性もあります。
泌尿器科での精密検査が必要になる場合は総合病院へ紹介致します。
当院で行う事
一般的な検診では判断ができない実際に出ている1日あたりの尿タンパク量の検査や引き続き精密検査をする必要があるのか判断をする検査を行います。
一般的な検診では判断ができない腎臓で血が出ている可能性が高いのかそれ以外なのかを判断する検査を当院で行います。
両者を併せて総合的に判断し尿タンパクが減少できるように治療をしていきます。